以前テレ東の番組を見た旨を書きました(テレビ東京で放送された「ウルトラハイパー ハードボイルド グルメリポート」を見ました)が、当番組が書籍化したもの(ハイパーハードボイルドグルメリポート)をようやく読むことができました。
書籍の方はかなり分厚く、テレビでは伝えきれなかった部分についてかなり詳しく書かれています。
リベリアの人食い少年兵の廃墟飯、台湾のマフィアの贅沢中華、ロシアのシベリアンイエスのカルト飯、ケニアゴミ山スカベンジャー飯を収録していますが、どれも非常に面白かったです。
個人的にこういったアンダーグラウンドで生活する人物に突っ込んで書いた話は非常に好きなのですが、著者の文がうまいせいか引き込まれますね。
肝心の飯について写真が載っていないのですが、テレビですでに放映されているのであえて掲載していないのでしょう。
ただ、食事について本の描写が非常にしっかりしているため、実際の写真を見たかったですね。
食事の写真を撮るのは世界共通ですし、日本にいるとまず食べないようなものばかりですので気になります。
食事はテレビだと正直まずそうでしたが、本だとうまそうに書かれており、実際の味が気になりますね。
後は書籍ということでインタビュー対象にも結構深く突っ込んで聞いていました。貧困から抜け出したいと考えていますが仕事がなく、なかなか厳しい現状があるようです。
取材の対象が普通に生きているとお目にかかれないような人を相手にしていますので非常に密度が濃いです。
ただ、繰り返しになりますが、非常に魅力的なところに多く訪れているため、もっと写真がほしかったですね。
リベリアでは墓地のスラム、ロシアでは防空壕のアパートなど廃墟好きとしては実際の写真を見たい場所に訪れているだけにそこはもったいないと思いました。
それ以外は最高だと思います。上質な短編小説を読んでいる気分になってきます。