繁栄のパラドクス

投稿者: | 2019年11月4日

自分の家族はテレビを見るのが好きです。

1人1台テレビを持っており、暇さえあればいくらでも見ています。

よくもまあそんなにテレビ見ている時間があるなあと思いますが、本人としては有意義な時間を過ごしているつもりのようです。

テレビを見ている時間が多いと不幸になるというのは研究で証明されています。

まあ、それを指摘したとして素直に聞き入れることはないんですけどね。

だったらどうすればいいのかと逆ギレするので言わないようにしています。

『繁栄のパラドクス』を読みました。

この本は今までマーケットに存在しなかった無消費層をターゲットにするにはどうすればいいのかという観点から書かれており、非常に興味深い内容になっています。

ソニーやフォードなど革新的な商品を作った企業の例を紹介していますが、なかでも1990年代にアフリカで携帯電話会社セルテルを立ち上げたモ・イブラヒムの話は面白かったです。

当時のアフリカではまともなビジネスができるわけがないと言われており、セルテルを立ち上げた当初、従業員は5人しかいなかったそうです。

その後鉄塔を立てるために、電力の無いところには自分で電力を引き、物流を自力で整備し、従業員の教育と医療も自力で整備し、道路の無いところには仮設道路を敷くかヘリコプターを使いました。

セルテルはわずか6年でアフリカの13カ国で業務を展開し、520万人の利用者利用者を獲得します。

店舗の開業日には待ちきれない客が数百人単位で列をなすことも珍しくなかったそうです。

昨年はナイキ創業者の自伝『SHOE DOG』が大ヒットしましたが、個人的にはセルテル社の話の方が、すごそうだなと思いました。

詳しい話の書かれた本は出ていないようですが、もし発売したなら見てみたいですね。

ここで注目すべは、セルテルが携帯電話の通信網を整備する過程で物流や電力、医療など様々な産業の雇用を生み出したということです。

著者はこうした新しい市場を生み出すイノベーションのことを市場創造型イノベーションと呼んでいます。

発展途上国が経済発展するためには、市場創造型イノベーションをどれだけ生み出すことができるかが重要であるとしています。

また、途上国でインフラを整備する事業は失敗しがちですが、その理由についてもわかりやすく説明しています。

例えばケニアの首都ナイロビとモンバサを結ぶ鉄道も完成までに32億ドルかかりましたが、これについても、運ぶだけの価値のある貨物がないことから利益を生む可能性は低いそうです。

必要がないところにインフラを作っても意味がないということですね。

現在は中国が途上国に鉄道や港湾施設を作るための融資を行い、返せなくなった場合にその運営権を取り上げるという事例が頻繁に発生しています。

インフラがあれば魔法のように発展するのではないということがよくわかりました。

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